アナリティクスを入れたけど意味がわからなかった

はじめに:「アナリティクス入れたけど意味がわからない」
Googleアナリティクスを導入してはみたものの、数字が並ぶ画面を前にして「で、結局何を見ればいいの?」と戸惑っている方は少なくありません。
実際、導入だけで終わってしまい、その後一度も見ていないというケースも珍しくないのです。
本記事では、アナリティクス初心者が「意味がわからない」状態から脱却するために、見るべきポイントと使い方を丁寧に解説します。
なぜ「意味がわからない」状態になるのか
① 画面構成と用語が複雑すぎる
Googleアナリティクス(特にGA4)は、UIもメニューも専門的で、初見では理解できない言葉や構造が多く並びます。
「ユーザー」「セッション」「エンゲージメント」など、直感的でない指標が混在しており、初心者にはハードルが高く感じられます。
②「何を知りたいか」が定まっていない
アナリティクスの情報量は膨大です。
しかし、“何を知りたいか”が明確でないまま見ると、どの数字を見ればいいのかがわからず、すぐに挫折してしまいます。
③ 実務にどう活かすかがイメージできない
「直帰率が高いから改善が必要」と言われても、何をどう直せばいいかまで分からない。
数字が「行動」に結びつかないと、ただの統計画面にしか見えません。
アナリティクスで最初に見るべき3つの指標
① ユーザー数とセッション数
サイトを訪れた人の数が「ユーザー数」、訪問回数が「セッション数」です。
アクセスのボリューム感を把握するための第一歩として、この2つの数字を毎月確認しましょう。
② ページ別の閲覧数(ページビュー)
どのページがどれだけ見られているかを把握することで、人気コンテンツと改善対象のページを見極めることができます。
③ 直帰率(エンゲージメント率)
1ページ見て帰ってしまったユーザーの割合。
高すぎる直帰率は「情報不足」や「導線の不備」を示すことが多く、改善のサインです。
GA4(Googleアナリティクス4)で混乱しやすい点
①「直帰率」がない?
従来のUAにはあった「直帰率」が、GA4では「エンゲージメント率」「エンゲージのないセッション」に置き換わっています。
用語の変更だけでなく意味も微妙に異なるため、混乱する原因になっています。
② イベントベースに変わった
すべての行動(ページ閲覧、スクロール、クリックなど)が「イベント」として記録されるGA4。
この概念に慣れていないと、「ページビューはどこで見るの?」と迷ってしまいます。
よくある勘違いと解決法
「アクセスがあるのに問い合わせがない」
アクセス数があっても、フォームに辿りつく導線が悪ければCVにはつながりません。
「コンバージョンイベント」の設定と流入元の確認を行い、改善の方向性を掴みましょう。
「直帰率が高いのは悪いこと?」
必ずしも悪とは限りません。
ブログやお知らせなど1ページで完結するコンテンツでは、直帰しても目的を達成している可能性があります。
「とにかく数値を下げよう」としてしまう
大切なのは数字を下げることではなく、“ユーザーの動きを正しく理解すること”です。
むやみに数値を追っても意味はありません。
初心者におすすめの分析ステップ
STEP1:1ヶ月単位で数字を記録
Excelなどで「ユーザー数・セッション数・PV・直帰率」などを記録していくことで、変化やトレンドが見えるようになります。
STEP2:上位3ページを毎月チェック
アクセスが多いページは「成果の源泉」であり、改善のヒントが詰まっています。
逆に全く見られていないページは改善か削除の判断材料になります。
STEP3:コンバージョンを設定
「問い合わせ送信」「資料ダウンロード」などをイベントとして設定し、“成果”がどこから発生しているかを可視化しましょう。
数値を「行動」に変えるための工夫
① 「見える化」で社内共有する
簡単なスライドやレポートを作り、アナリティクスの結果を他の担当者とも共有することで、施策が動き出します。
② 改善アクションを1つに絞る
「今月は問い合わせページの導線を改善」など、数値→課題→改善のサイクルをシンプルに実行するのがコツです。
③ 専門家に相談する
どうしても難しいと感じたら、初回分析だけでもプロに相談するのも有効です。
方向性が定まるだけでも、大きな価値があります。
まとめ:「分からない」から「分かった」に変えるには
アナリティクスはツールに過ぎません。大切なのは「何を知りたいか」と「どう改善するか」です。
まずは基本的な指標を定点観測し、徐々に“使いこなす感覚”を育てていくことが重要です。
“見て終わり”ではなく、“動くための数字”として活用できれば、アナリティクスはあなたのWebサイトにとって最強の味方になります。