更新方法を聞けずに放置されるサイトへ

はじめに:「更新したくても、できない」状態とは?
「せっかく作ったホームページなのに、更新の仕方が分からず放置状態になってしまった…」
そんな悩みを抱える中小企業や個人事業主は、実は少なくありません。
本記事では、更新ができないまま年月だけが経ち、“情報が古いまま放置されたサイト”になってしまうリスクや、そこからの脱却方法について詳しく解説します。
なぜ更新できなくなるのか?
① 制作会社に全部任せきりだった
「更新は全部やってもらえる」と思っていたが、実際には更新依頼のたびに追加費用がかかる。
その結果、“触らない方がいいかも…”と感じて手をつけなくなるケースが多発します。
② CMSの使い方を教えてもらえなかった
WordPressなどの更新システムが導入されていても、「操作方法を説明されなかった」あるいは「説明が難しくて理解できなかった」という声も。
マニュアルの有無や研修の有無で、更新の習熟度は大きく変わります。
③ そもそも更新権限がない・ログイン情報が不明
「ログインURLが分からない」「ID・パスワードを忘れた」「アクセス権限をもらっていない」──
こうした初歩的な問題で更新ができず、やがて諦めて放置されてしまうこともあります。
更新されていないサイトが抱える3つのリスク
① 情報の信頼性が失われる
「2019年のイベント情報がトップに表示されたまま」「閉店済みの支店が案内されている」など、古い情報はユーザーに不信感を与える原因になります。
② 検索エンジンの評価が落ちる
Googleなどの検索エンジンは、“定期的に更新されているサイト”を高く評価します。
長期間放置されたサイトは、順位が落ちていき、結果的にアクセスが激減します。
③ トラブル時の対応が遅れる
サービス内容が変わっているのに修正されていない、価格が変動しているのにそのまま──ユーザーからのクレームや混乱につながるリスクもあります。
放置されたホームページの「あるある」症状
・ブログの最終更新が3年前
「ブログ機能があるから活用しようと思っていたけど、忙しくて書けず…」
そのまま「止まっている感」が出てしまい、逆に悪印象を与えているケースもあります。
・採用情報が古い/誰も見ていない
募集していない職種が掲載されていたり、以前の応募フォームがリンク切れになっているなど、採用活動にもマイナスに働きます。
・スマホ対応していないまま数年が経過
昔のテンプレートのままでレスポンシブ化がされておらず、スマホユーザーが閲覧しにくい状況が続いている場合も見受けられます。
「更新できるサイト」にするための見直しポイント
① 更新頻度の高いページを特定する
「代表挨拶」「企業情報」はめったに変わりませんが、「お知らせ」「実績紹介」「採用ページ」などは更新頻度が高いページです。
その部分だけでも更新しやすい設計に切り出すことで、運用が楽になります。
② 操作マニュアルや研修があるか確認
WordPressなどを導入していても、更新の方法を社内で理解している人がいなければ意味がありません。
マニュアルの有無、再説明の可否などを制作会社に確認しておくべきです。
③ ログイン情報・FTP・サーバー情報の一元管理
更新だけでなく、保守・トラブル対応のためにも、各種アクセス情報は社内に明示しておくことが重要です。
理想は「社内で運用できる」サイト
WordPressやWixなど、CMSの導入
HTMLを触らなくても、フォームや画像・文章をブラウザ上で更新できる仕組みがCMSです。
WordPressであれば、投稿型の構造でブログやお知らせ更新が簡単になります。
カスタム投稿機能を活用して、定型入力
実績紹介やお客様の声など、定型の情報を登録していくだけでページが整う仕組みにすれば、知識がなくても簡単です。
簡易マニュアルの社内共有
動画・PDF・画面キャプチャ付きのマニュアルがあれば、誰かが辞めても運用が続けられる体制が整います。
更新が“止まらない”企業に共通するポイント
更新担当を固定せず、チーム運用
1人に任せきりにせず、複数人で分担・チェックできる仕組みを作ることが理想です。
更新ネタを平時からストックしておく
「実績報告」「セミナー開催」「よくある質問」など、事前に更新用コンテンツをストックしておけば、投稿作業が苦になりません。
月1回の「更新日」を設定する
更新は“気が向いたら”では続きません。
月1回だけでも定例化することで、メンテナンスの習慣が定着します。
まとめ:「更新できるか」はサイトの“生命線”
Webサイトは作って終わりではありません。
むしろ公開後の運用こそが“成果を出せるかどうか”を左右する要素です。
更新できないまま放置されたサイトは、いずれ信頼を失い、機会損失を生みます。
「誰が」「どうやって」更新できるのか? いま一度、あなたのサイトにも問い直してみてください。